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交通事故による12級と14級(神経症状)の区別の判断事例                          

交通事故による12級と14級(神経症状)の区別の判断事例

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交通事故によって神経症状による後遺障害が残ったとして、これに基づく損害の請求をされる事案においては、自賠責にいて、14級を認定されたものの、神経症状が他覚的所見に基づくものとして、12級の後遺障害に該当するとの主張をされて、裁判を提起される事案が少なくありません。

そこで、このような事案において、裁判所がどのような判断しているかについて、見ていきたいと思います。

 

  名古屋地裁27.4.17判決(確定)
事案の概要 交差点の出合い頭事故。被害者の傷病名は、頚椎捻挫等
裁判所の認定した前提事実

H23.4.1、XP上C4/5、C5/6に骨棘が確認され、MRI上C3/4からC6/7に変性が認められる。

ジャクソンテスト、スパークリングテストで。左肩甲部と左上腕に放散痛、頚椎MRIで、C3/4、C4/5、C5/6にヘルニアと後遺症診断書に記載

H23.4.5頚椎MRI検査を受け、頚椎に後弯が認められ、C3/4からC6/7のレベルで、頚椎の変形、後部に軽い骨棘や椎間板の突出が認められ、後縦靭帯に肥厚が認められた。硬膜嚢の軽い圧迫は認められたが、神経根の圧迫は指摘できない。

年齢の割にC5/6レベルの変性と局所後弯が認められ、医師は、もともとの頚椎症と事故による外傷が加わった現在の症状が生じていると指摘。

える¥骨化症

裁判所の判断 他覚的所見なし、14級
理由

左肩から左上肢にかけての疼痛に対応するC3/4からC6/7レベルでの頚椎椎間板ヘルニアが認めらえるが、上記症状に対応する神経根の位置には圧迫は指摘できないというのであるから、頚椎椎間板ヘルニアと本件事故があいまって上記症状が生じたとは認められない。

ジャクソンテスト、スパークリングテストは陽性であるが、これらは自覚的評価であるから、これらのみでは、他覚的所見として十分でない。

上記の事例では、被害者の自覚症状に対応するC3/4からC6/7レベルでの椎間板ヘルニアの存在を認めつつも、なおも、かかる変性が、被害者の自覚症状に対応する神経根の圧迫していることを指摘できないとの所見があることを理由に、被害者の症状が、他覚的所見に基づくものまでは認定できないとして、12級の該当性を否定し、14級の神経症状の認定にとどめたものです。この事案をみると、ヘルニアが認められるだけでなく、さらに、症状に対応する神経根の圧迫が認められないと、12級に該当しないと判断しており、かなり厳格な判断をしているといえます。

 

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