宮重法律事務所

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交通事故による後遺障害が認められやすい場合について

神経症状の後遺障害について、後遺障害診断書を医師に作成してもらう場合は、自覚症状や他覚的所見について、できるだけ詳しく記載してもらうのがよいでしょう。 
 

どのような場合に、後遺障害が認められやすいのか、あるいは、1度認定された等級をさらに上の等級に認定されることが可能なのかというご質問を受けることがあります。

後遺障害の等級として挙げられているものの多くは、特に、等級が高いもの(障害の程度が重いもの)は、客観的な画像所見を伴ったり、主治医の行った検査結果として明確になるものが多く、これらの障害等級については、むしろ、客観的に判定されるものであり、あまり、審査担当者の判断に左右されることは少ないのではないかと思います。

例えば、12級6号の「1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」という障害については、傷害箇所の関節の可動域が健側(怪我がない側)の可動域角度の4分の3以下に制限されていることとされていますが、このような障害については、治療先の病院での検査により、客観的な検査結果が出るものですから、病院の検査結果で、患側(怪我をした側)の可動域角度に、後遺障害に認定されるレベルの制限があることが記載されていれば、よほどのことがない限り、そのまま12級6号の認定をされることになると考えられます。

他方で、ある程度、後遺障害の審査結果に幅が出やすい認定として、神経症状の認定があります。特に、14級9号の神経症状の場合は、客観的な他覚的所見がないことを前提に、神経症状としての後遺障害が残存したと認定されるわけですから、どのような場合に、14級9号の認定がなされるのかは、今一つ、はっきりしない面もあります。

ただし、やはり傾向としては、客観的所見のないむちうちであっても、通院期間が、相当長くなると、治療状況が重視され、14級に認定されやすくなる傾向はあると思います。他方で、通院期間が、3か月程度にとどまるむち打ちによる神経症状の後遺障害の残存は、かなり認定されにくいことになります。

また、稀に、医師の後遺障害診断書の記載や、月ごとに発行される一般の診断書の症状経過の内容が、あまりにも簡潔すぎるような場合もあり、このような場合も、やはり、自賠責の審査機関で、後遺障害の程度について、軽視されるおそれがあるとは思われますので、医師に、できるだけ詳しく自覚症状を説明し、画像所見についても、変性所見があれば、それについて、できるだけ詳しく具体的に記載をしてもらうように、お願いするのが適当であるとは思います。

高次脳機能障害の場合について

上記のほかに、自賠責の審査機関に提出する資料の内容により、後遺障害の等級認定に差が出やすい場合としては、高次機能障害が考えられます。

高次脳機能障害の場合には、後遺障害等級の認定にあたって、日常生活状況報告書を、近親者の方が作成して提出することになっており、自賠責の審査期間は、その内容も重要な参考にした上で、被害者の方の日常生活にどの程度の支障が生じ、また、労働能力にどの程度の影響が生じているかを判断することになります。

この日常生活状況報告書は定型的な用紙になっていますが、内容についてもっと詳しく記載する必要がある場合には、別紙として、陳述書や報告書のような形式で、被害者の方の具体的な障害の内容・状況、日常生活への支障の状況を記載して提出するのも有効ですし、その記載の要領について、弁護士に相談したり、ある程度の原稿を作ってもらうのもよい場合があると思います(もっとも、被害者の方を実際に間近に見て看護等をされていらっしゃる方が、直接、状況を記載された方が、より迫真性のある文書になり、審査担当者に具体的な状況が伝わりやすい場合もありますから、常に、弁護士の記載した文書の方が適当とは限らないと思います)。

このような日常生活報告書やこれに添付する陳述書の記載内容が詳しく、迫真性があり、具体的であるほど、被害者の方の障害の程度が、自賠責の審査機関に伝わり、より適正で納得のいく後遺障害等級の認定を

受けることが可能となると思います。

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